スレン染料の雪花絞り 初めての黒
実はスレン染料は何年も前に数回小物を染めたことがある程度で使い慣れていません。
この染料は色によっても染め方が違ってくるのでちょっと面倒でとっつきにくく感じていました。そんなわけで、いつか染めようと思いながらのびのびになっていました。
その中でも特に大変そうな黒にやっと挑戦です。実はスレンの黒は染めたことがなっかたので、還元した時どんな色になるのかも知りません。
染色材料店でもらったマニュアルを見ながら染料の還元液を作ります。苛性ソーダ液がボーメ38?!そんな濃い溶液が必要なんだろうかと驚きました。
とりあえずマニュアル通りに還元液を、雪花絞り専用にしている容器に入る分だけ(4リットル)つくります。4リットルで染められる雪花絞り反物は3反ぐらいです。
スレン染料の黒をマニュアルに従って還元してみると、あまり色が変わらなかった。よく見ると少し紫がかった色に変化しているようではある。これで大丈夫なのだろうかと少々心もとない思いをしながらも、とりあえず最初の1反を染めてみる。
インディゴピュアよりずっと染料の浸透がよく、浸透剤を足す必要はなっかた!
インディゴピュアもスレン染料も苛性ソーダとハイドロサルファイトで還元して染めるという点では似ていますがが、これほど違う染まり方をするとは!
染料を吸い上げた後の酸化発色、水洗いの過程は、インディゴピュアに比べて流れてしまう染料がずっと少なく、酸化発色も早くて楽でした。インディゴピュアのようにひどい発色ムラが出来てしまうリスクはほとんどないように思いました。
染め上がりを見てみると、スレンの黒のほうがインディゴに比べて濃淡の幅が広く、輪郭がぼやけるので、柔らかい雰囲気に染まります。ただ、インディゴピュアの時のようなシャープな細い線を描くことはそう簡単に出来そうにありません。
だとすると、スレンの藍色やバット染料はどんな染まり方をするのだろう?インディゴピュアとインド藍はほとんど同じような染まり方をしましたが、スレンやバット染料の藍染は違うのだろうか?
いつか六本木のラフォーレで見た昭和初期の雪花絞りの着物はインディゴピュアで染められたものと思っていましたが、もしかすると違うかもしれない。昔から浴衣や手ぬぐいにはバット染料が用いられていたと染色材料店のカタログにはありました!
しばらく黒のスレン染料を研究してみようと思いますが、いつかこちらも確かめてみたいと思います。
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