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2013年5月

2013年5月15日 (水)

浴衣の仕立てをネットで依頼してみると

  雪花絞りの浴衣 (インジゴピュア エンジュ 柿渋染め)

 「仕立ててネッとwww.shitate.net/」に依頼した浴衣です。

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 着物の知識がほとんどなく、インターネットのメールのやり取りだけで知らないところに仕立てを依頼するのには、やはり不安がありました。

 和装とは縁がなく、初めのうちは,浴衣にすることは全然考えずに染めていた雪花絞りです。5~6m単位でしか染めていなかった時期もあったのですが、この生地で浴衣を作りたいと言ってくださる方もだんだん出てきて、背中を押されるようにその気になってしまったということもあります。

 反物の販売は始めてしまったものの、浴衣のことを全く知らずに染めるのもどうかと思い、とにかく自分の浴衣から作ってみようと最初は想像もしていなかった展開になりました。

 初めて仕立てていただいた雪花絞りの浴衣は2月のブログで紹介しました。和裁教室の浅草着物工房にお願いしたものです。ホームページを拝見して、雪花絞りの浴衣の仕立てを数多く手がけていらっしゃる様子だったので、自分で染めたものでも仕立てていただけるかしらと少し不安に思いながらお問い合わせしました。

 承諾はいただいたものの、着物独特の名称、裄丈の寸法の測り方など、戸惑うことがいろいろありました。そこで調べているうちに出会ったのが「仕立ててネット」のサイトです。

初めて仕立てていただいた浴衣は、雪花絞り反物の仕立て見本のつもりで展示したら売れてしまい、見本が無くなってしまいました。

 結局着物を少しでも理解するために1度は仕立てを体験してみようというわけで、現在浴衣の仕立てを習っています。寸法の割り出しや裁断はお任せなので、最初はどこがどうなっているのかもよくわからず、ただ慣れない手つきで縫っていましたが、やっと浴衣の形らしくなってきたところです。
 こんなわけで、いつ終わるんだかという感じで、もう1反は、気になっていた「仕立ててネット」にお願いしてみることにしました。

 こちらはネット専門なので、入力ホームが充実していて、仕立ての種類や加工方法などの詳しい説明が有りました。メールでやり取りしながら仕立て方法を決め、見積もりを出していただきました。
 反物を送付してから2週間で仕立手上がってきましたが、手縫いでとても丁寧でした。納期もかなり早いので、急ぐ時は絶対ここがいいと思いました。

 は浴衣はバチ衿が普通なのだそうですが、単衣着物のように着られるように、広衿仕立てにすることも多くなっているそうです。真夏以外も着たいと思ったので、広衿仕立てにしました。

 背縫いは袋縫いを選んでみました。より着物に近いていねいな仕立てなのだと思いますが、縫いしろが分厚くなって表にひびくのが少し気になります。生地によっても違ってくると思いますが、私が染めている生地はわりとしっかりしていて、特に耳は織り目が詰まって厚みが有るので、縫い目が裏から見えても縫い合わせただけにすれば良かったと思いました。

 

 雪花絞りの柄あわせについてDsc_01331_2_3


 柄あわせといえば柄が連続してなるべく縫い目がわからなくなるように合せることだと思っていましたが、この浴衣は折りたたんだ正三角形のパターンの斜めの右上がりの線にすべて合わせてありました。

 私には思いつきもしなかった考え方だったので、最初見た時は理解できず戸惑いました。

 初めて見た昭和初期の雪花絞りの浴衣は、背縫いの部分からシンメトリーになるように柄が合わせてありました。
 縫いしろ分がないので背縫いの部分の柄が少し詰まったようになってしまうのですが、多分それを避けるために、このような柄あわせになったのだと思います。
シンメトリーを破っていながら、柄の連続性ををもたせていて、とてもセンスの良い柄あわせです。

 ただ、上前とおくみの縫い合わせの部分は、縫い目がわからなくなるくらいに柄を合わせたかったという思いが残りました。おくみの部分は幅が狭いので少しごちゃごちゃした感じがします。
 

 一口に浴衣といっても寸法だけでなく、仕立て方もいろいろあるらしいということを、自分で依頼してみて初めて知りました。
 

 

 

 

 




 

 

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せみのはねの雪花絞り

  • 20250407-1151
     染めるたびに少しづつ違ってしまって狙った通りに染めるのが難しい雪花絞り。 いつか理想の雪花絞りを染めることを夢見て、雪花絞りの染色の記録を撮り続けています。

天然染料、草木染め

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