雪花絞り反物の地染め 柿渋とエンジュで明るい黄色に染める
何回か雪花絞りの地染めをエンジュで試みてきましたが、今回は今までよりもっと明るい黄色に染めたいと思いました。
そこで、草木染めの下地としてほとんどタンニン下地の代わりのような使い方をしている柿渋の濃度を、今までより薄くして柿渋の色があまり目立たないようにしましたました。
柿渋を地染めしてからアルミ媒染、 エンジュを染め重ねるのは今までと同じです。
木綿の反物は1反530gぐらい、4反アルミ媒染しました。エンジュ(ドライ)は30gを4回煮出しました。
前処理の柿渋下地は1反につき、柿渋70ccを850ccの湯で薄めたものを2回重ねました。
その後1晩ミョウバン液に浸します。
まずエンジュの1番液と2番液を合わせて、2反染めました。
両方とも地色に淡い藍の色が入っていました。
エンジュの色がかなり鮮やかに入りましたが、少し生っぽいような気がしたので、もう一度最後に柿渋液を重ねました。柿渋液は40cc これを880ccの湯で薄めました。
明るいグレートーンの黄緑になりました。
残ったエンジュの染液に3番液、4番液を追加、さらに2反染めました。
下の3番目の雪花絞りの柿渋下地は、柿渋液50ccを900ccの湯で薄めたものを2回重ねたものをアルミ媒染しました。
このぐらいの柿渋の量だと白地が生成り色になったぐらいの変化しかなく、ほとんど柿渋の色を感じないレベルです。
エンジュの染液に浸すと、かなり鮮やかな黄色に染まりました。
少し色味が物足りない感じがしたので、最後に40ccの柿渋を薄めた染液を重ねました。
少し黄色の色が落ち着いた感じになりましたが、木綿の草木染めとしてはかなり鮮やかさがあると思います。
濃色処理剤を使っているわけでもないのに、これだけ鮮やかな色に木綿が染まるのは、やはり柿渋下地が効いているからだと思います。
4番目の雪花絞り反物の柿渋下地は、他の3反より柿渋濃度が濃い目でした。
こちらは70ccの柿渋を湯で薄めた液を3回重ねました。地色は淡い柿渋色に染まっていました。それをアルミ媒染してエンジュを重ねると、少し赤みの黄色に染まりました。ウコンの色に近い鮮やかな色です。
かなり濃厚なしっかりした色に染まったと思うので、そのまま洗って仕上げました。
エンジュは日光にも強く退色しにくいので、とても重宝しています。
これで4反染まりましたが、まだ染液の色が残っていて染まりそうだったので、以前アルミ媒染しておいた1/2反の反物と、薄手のシルクストールを5枚染めました。