雪花絞りの浴衣の染色 地染め エンジュと柿渋
5列屏風だたみの雪花絞りが3反染まった。雪花絞りの浴衣は地色を染めていないものが多いけれど、私は地色を草木と柿渋で染め重ねたい。
経験的に気がついたことだが、薄めた柿渋で木綿の生地を染めてから、媒染して草木の染料を重ねると良く染まる。
木綿の草木染めの染色の下地には豆汁引きかタンニン下地があるけれど、柿渋はたぶんタンニン下地と同じ働きをしているのだと思う。
浴衣生地1反、染色前は13mにカットしたが、雪花絞りをしてから測ったら、12.6mに縮んでいた。横幅40cmはほとんど変わりなし。生地の重さは1反530g。
柿渋100cc、750ccの湯で薄めて生地に浸透させて乾かす。アイロンをかける。これを3回繰り返した。
藍染めは水洗いしてもなかなか色落ちが止まらなくて相当良く洗わなければならないが、薄めた柿渋液に浸して乾かすことで不思議なほど色落ちも止まる。一石2鳥だ。
柿渋が定着してから、アルミ媒染してエンジュの黄色を重ねる。エンジュは50gを煮出して、浴衣地3反染めた。
最後にもう一度柿渋の薄め液を浸透させて乾かすことで色が落ち着く。
柿渋染めは、酒袋のような茶色に染めるよりも、草木と併用して発色させた色の方が最近面白いと思っている。柿渋を併用すると、他の染料では出せない、存在感のある重厚な味わいが出せるような気がする。
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