雪花絞りの実験3
雪花絞りの染浴について インジゴピュアの原液1リットルの作り方
- インジゴピュア 10g
- 苛性ソーダ液 250cc
- ハイドロサルファイト 25g
この割合で全体が1リットルになるように湯を入れて表面をラップで被っておく。
湯700ccで原液を薄め、ロート油を足して50℃~55℃に保温し、染色しました。この比率で染めたところ、染料の吸い上げは良好でした。
今回は、なるべく白場の少ない雪花絞りをめざしました。お手本にしているのは、「京都書院美術双書 日本の染織11 日本の絞り」 87ページ雪花絞り部分の図版です。
これはたぶん何年も前に六本木ラフォーレの「日本の藍」の展示会で見た 4列屏風だたみ正三角形のパターンの雪花絞りの浴衣(昭和初期)と同じ物ではないかと思うのですが、どこの所蔵品なのかわかりません。
今回染めた雪花絞りはこんな感じになりました
これはこれで雪花絞りとしては通用するんじゃないかと思いますが、めざしているお手本とは全く違うものになりました。
雪花絞りの理想は、1度の染色 1色の染料で、どれだけ濃淡の幅のある複雑な染めが出来るかということ。それがまず基本だと思っています。絞り染めとしては例外的に白場の少ない染めの方がむずかしい。
今回染めた雪花絞りの一つ一つは「雪花絞りのアルバム」に記録しました。
もっとお手本に近づける様にするには、染液に浸す前に少量の水につける時間をもっと少なくした方がよいかも知れない。
それと染液に3分の2ぐらいまで沈める時の速度。速いと花形が太り、遅いと花形が痩せる。速度をコントロールする事で、花形を意図的に調節する事が出来るはずだが、なかなか思い通りにならない。意識すると緊張してしまうのか、手がふるえてしまったりして動きがスムーズにならない。
染めた後はブラシでごしごしこすりながら余分な染料を落とし、側面を完全に酸化させる。それから3~4時間は経過してから布を開いた方が良いのではないかと思うが、どのぐらいの時間が適当なのかまだ良くわからない。
すぐに染織結果を見ることが出来ないのがつらい。時間が長すぎるとハイドロの作用で部分的に脱色してしまったりするようだ。
この段階ではまだ布の中の方までは酸化していない。たっぷりの水の中で布を開いて水中酸化させる。
とにかく数をこなすしかない。次回は、布を染液に沈める時の速度に注意してみようと思う。
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