雪花絞りの実験

2012年1月17日 (火)

長尺の雪花絞り、6列屏風だたみ

 ここのところずっと雪花絞りを染めていなくて手の感覚を忘れてしまいそうです。コツコツと合間を見て生地をたたみためてきてはいたのですが・・・・・

6列屏風だたみの雪花絞りは、今のところ1反で染めるのは、道具を工夫して揃えなければ難しいので,2分の1反でしか染めていない。

 とりあえず1反、どんなことになるかたたむだけたたんでみよう。 

Photo

 たたんでタコ糸で締めてみると、三角柱の長さが57センチぐらいになった。  

 とても細長いので、めちゃめちゃ安定が悪く、用心深く扱わないとすぐに三角柱が崩れてしまいそうだ。

  最初にタコ糸で締めた時は、布がもとの伸びた状態にに戻ろうとする力が強くて、無理やり硬く締めようとするとタコ糸の方がはじかれてしまう。初日は少しずつ慎重に締めて、やっと54センチまで縮めた。

 

 数日放置してから再びタコ糸で締めてみると、しっかりと折り目がついていて、布が伸びようとする力が弱くなっている。52センチまで縮めることが出来た。それでもまだ三角柱を片手で持ち上げると崩れてしまいそうで、まだまだ安定が悪い。

  しかもこの長さでは、今ある雪花絞り用の細長い染料容器にも入らない。

 やっぱりもっと長い染料容器を見つけないと駄目か・・・・・ 

 しかしその前に、これだけ細長くなると、三角柱が崩れないように底を支える細長い金網の籠のような支えが欲しい。そういう籠に入れて、そのまま染液の中に沈めることが出来たら、うまくいきそうな気がするけど・・・・・底が完全に平らでないと駄目だし、どうするかなあ・・・・・・?

 タコ糸もっときつく締められないだろうか?再び時間をおいてタコ糸を慎重に締めてみる。今度は50センチまで縮めることが出来た。

 ここまで縮めるとかなり三角柱は安定してきてだいぶ崩れにくくなった。雪花絞りように使っている細長い容器は縦50センチ、うーん微妙・・・・まだちょっときびしいかな。

  この締め加減だと雪花絞りの模様はどんな風に出るだろうか?締め方がきつすぎて硬い感じになるだろうか?それとももっときつく締めて大丈夫だろうか?

 3~4メートルの浴衣生地を折りたたんで染めた時と、6~7メートルの浴衣生地で染めた時では、雪花絞りの模様の出方が微妙に違ってくるようだった。

 1反(12メートル~13メートル)ではどのような染まり方をするだろう?

 とりあえず今ある道具だけで染めるなら、容器に入るようにもうちょっとだけきつく締めて三角柱の長さを縮めたい。また何日かたってからタコ糸を締め直したら縮むかな?

 こちらは保留にして5列屏風だたみから1反染めてみよう。

 

2010年10月28日 (木)

続長尺の雪花絞り

 201010231040  201010251715

 こちらは三角形に折りたたんだ生地の頂点を染液に浸して染める雪花絞り。

 こちらの方も生地を染液に浸す前に、水ではなく、ハイドロと苛性ソーダの混合液に強力浸透剤ネオコールSWを加えた溶液を吸収させた。やはり最初に水だけを吸収させて染めた雪花絞りより、くっきりと濃く染まった。

右の画像の雪花絞りは、ハイドロと苛性ソーダ、それに浸透剤を加えた混合溶液を生地に少量吸収させてから、1時間以上経過してから染めた。
 時間の経過とともに生地全体に浸透剤がひろがるので、もしかすると染料の浸透が良くなるのではないかと思った。しかし、水分も全体に広がってしまうので、やはり染料の入れるところが少なくなったようだ。花びらの形が痩せ形になった。

 左の画像の雪花絞りは浸透が良かった。こちらは、花びらの形の中に境界線のようなグラデーションが出来た。これが出来たり出来なかったりするのはなぜなのか?相変わらず解からないが、1回の染めだけでこれだけ複雑な濃淡が出るのはうれしい。これはもっと大柄でも試してみたいと思う。

 

 

2010年10月26日 (火)

長尺の雪花絞り

 雪花絞りは、染料を浸透させた後、クランプで水気を絞ってから板をはずして水洗いをすると、模様がにじまず安心して布を拡げることが出来た。

201010221537_2
 そこで、今回は手ぬぐい用の晒ではなく、浴衣の晒生地で、長尺の雪花絞りを染めてみることにした。

 浴衣の生地は手ぬぐい用の晒より少し幅が広く、細番手の糸で織られている。

 手ぬぐい用の晒はぼってりと厚みがあり、ふかふかしていて折りたたむと少しがさばるが、浴衣用の晒は、もっと感触がさらさらしていて、どちらかというとこちらの方が畳みやすい。

201010231352 現在雪花絞り用の染料液を入れるのに使っている容器は、280mm×135mm×95mm。

 この容器で4列屏風だたみなら1反、6列屏風だたみなら2分の1反、5列屏風だたみなら3分の2反染めることが出来る。

 ロート油は使っても使わなくてもほとんど効果があるとは思えなかったので、今回は強力浸透剤ネオコールSWを少量染液に追加した。

201010231109_6  前回の実験で、板締めした布を染液に浸す前に少量の苛性ソーダとハイドロの溶液を吸い込ませると浸透が良くなることが解かった。

 この溶液にもネオコールSWを少量加えてみた。

 この浸透剤もかなり効果があるようだ。染液は緑色になって吸い上げられていった。

201010230735_2 染液を吸い上げて重くなった布を洗い、余分な染料が自然に落ちていくのを待つ。

 1時間以上待ってから、クランプで板締めの布にさらに圧をかけ、少しずつ水分と空気を絞って抜いていく。

 ここでクランプを使わないでタオルで水分だけを拭き取ってしまうと、空気が入ってしまい汚い発色むらの原因になる。以前タオルで水分だけを拭き取ってしまい、大失敗したことがある。

 クランプで精いっぱい絞ってからタコ糸をほどいて板を外す。この段階でも中はまだ完全には酸化していない。ここでも空気酸化してしまうと発色むらになりやすいので、素早く水洗いしながら布を拡げる。完全に酸化するまでは気が抜けない。

201010241513  右は4列屏風だたみの雪花絞り。何とか浴衣1反分染めた。

 冒頭の雪花絞りは6列屏風だたみ、この染まり方だとこちらの小柄の方がきれいだ。大柄の4列屏風だたみの方はもっと藍の濃淡の幅が広がる様にしたい。単調な感じになってしまった。

 いまだになかなか自己満足な雪花絞りが染められないが、クランプを使うようになってから、染料がにじんで模様がつぶれてしまうという失敗はなくなった。
 最近は模様がくっきり染まりすぎて、最初のころの染めのような柔らかさが失われてしまったような気がする。

 染液の調整についてはまだ研究の余地がありそうだが、染液に浸す前の少量の水、これに加える浸透剤や苛性ソーダなど、こちらの調整の方がむしろ染色結果に大きな影響を及ぼすようだった。

 

  

2010年10月 1日 (金)

雪花絞りの実験10

 今回は、一つ新しい発見をすることが出来た。

 今までは折りたたんで板で締めた布を染液に半分ほど沈める前に、三角形の底辺を少し水に浸けていた。そうすることで雪花絞りの染め上がりの色に濃淡の変化をつけることが出来る。

 これを水ではなく苛性ソーダやハイドロの溶液にしたらどうなるだろうか?そうすれば染液のpH値や、ハイドロの分量を極端に増やさなくても染液の浸透をよくすることができるのではないだろうか?

 pH値やハイドロの分量をあまり多くしてしまうと、いくら染液を濃くしても、染料が流れてしまい濃く染まらない。少なくすると染料の浸透が悪くなり白場の少ない雪花絞りが染められない。そこで思いついたのが、あらかじめ、ハイドロと苛性ソーダの混合液を水の代わりに少量浸透させておくことだ。

 さっそく試してみた。予想以上の効果があった。

 201009282240_2

 左がハイドロと苛性ソーダの混合液を少量吸いこませてから染液に半分ほど浸して染めた雪花絞りだ。 今までになく、濃色に染まって、染料の浸透もかなり良かった

 右は染液のハイドロと苛性ソーダの分量を多くして染めた雪花絞りだ。浸透は良いがかなり色が薄い。

 ハイドロと苛性ソーダの混合液が予想以上の効果を発揮したので、つぎは苛性ソーダ溶液だけにして、ハイドロを入れなかったらどうなるだろうか?と思って試してみた。

 下の左側の雪花絞りが、苛性ソーダ溶液を少量浸透させてから上の左側の雪花絞りと同じように染液に浸したものだ。三角形のパターンの底辺の部分と側面の部分で濃淡の色が分かれてくっきり染まった。

201009302144
 確認のため、最初に少量の水を吸わせてから染液に浸すいつもの雪花絞りも染めてみたのが右側だ。ただしこの時、染液にハイドロと苛性ソーダを追加した。柔らかい感じになったが、左に比べると輪郭がぼやけてシャープさがない。

 ここで染液に苛性ソーダとハイドロを追加しなければ「雪花絞りの実験6」と同じように染まったはずだ。追加したことで実験6よりは染料の浸透が良くなったが、水を吸わせてから染める雪花絞りは、実験6の染め上がりの方がバランスが良いような気がする。

 今回は染色後、クランプを使って絞ってから、板を外すようにした。前回の実験からこの方法に切り替えたのですが、やはり染色後の作業時間を大幅に短縮することができた。模様がにじんでつぶれてしまうという失敗もなくなった。

 前回の実験では、まだクランプの使い方に慣れていなかったので、期待したほどの効果はないと思ってしまっていた。いままで、染色後、染料がにじんでしまうのが心配で、洗い過ぎていたようだ。これもかえって染料がにじんだり薄くなってしまう原因になっていた。

 今回の小さな発見とクランプのおかげで、やっと堂々巡りのトンネルから抜け出すことができた。これだけの事に気がつくのに何と1年かかった。今まで染料と水、そして時間をずいぶん無駄に使ってしまった様な気がする。

 これからは長尺の雪花絞りも安心して染められる。やっと染浴の状態と、染色結果の因果関係が少しだけ解りかけてきた。

 

2010年9月22日 (水)

雪花絞りの実験9

201009191113 板締め絞りに使っていた小さいクランプがあったのを思い出して、これを使って小品の雪花絞りを試してみることにした。

 5列屏風だたみなら晒し2.5mまでこのクランプで絞ることが出来た。

 相当硬く板締めしたつもりだったが、染液を吸いこんで濡れた布はクランプで圧力をかけるとさらに1.5cmぐらい縮まった。これで水分を絞ることが出来た。

 クランプを外してタコ糸をほどき、板をはずしてみると・・・まだ染料は完全には酸化していなかった。

 しかし空気に触れるとどんどん青くなっていった。水をじゃぶじゃぶ流しながら洗った。水中で酸化するのは比較的早く、流れ出てしまう染料も少なくなったようだ。

 やはりクランプは使った方が良い。今まで有ったのに使わなかったのはうかつだった。

 けれども、染めてから布を開いて酸化発色するまでの時間を、劇的に短縮できたというほどではない。やはり3時間から5時間ぐらいは、水洗いを繰り返しながら折山が完全に発色するのを待つ。クランプで絞るのはそれからだ。

 せっかちにクランプでどんどん絞って強引に酸化させたものは、極端に発色が悪くなり、汚い発色むらが出来たり模様がにじんでしまったりした。

 長時間放置し過ぎてもだめなのは雪花絞りの実験8で確認したとおりだ。雪花絞りは染めた後の作業の方が大変だ。

201009221524                          けっきょくいつもと同じような染め上がりだ。

 もっと白場の少ない幻想的な雪花絞りを目指しているのに思いどりにならない。最初のころに染めていた雪花絞りで、最近なぜか同じように染められなくなってしまったのもある

 板の締め加減の問題もあるかもしれない。最初のころよりずいぶん要領よくきつく締められるようになった。今の板の締め加減を一定に保って染浴の状態を調整してみよう。この染浴の状態の見極めがいちばんむずかしい。

2010年9月10日 (金)

雪花絞りの実験8

 インジゴピュア原液500cc

  • インジゴピュア 10g
  • ハイドロサルファイトコンク13g
  • 苛性ソーダ溶液 130cc

 今回はこの原液500ccを1リットルの湯で薄めて雪花絞りの実験をしました。

 「実験7」で苛性ソーダとハイドロの混合液を加えて失敗したので、苛性ソーダ液とハイドロは別々に様子を見ながら加えることにした。

 ハイドロも粉末のまま染液に直接入れるのは溶かすのがめんどうなので、あらかじめ100ccの水に10gのハイドロを溶かしておく。このハイドロ溶液はガスが発生しているような嫌な刺激臭がしたのでふたつきの容器に入れた。

 染液の状態をどう見極めたらよいのかいまだによく解らないのですが、細く裂いた晒しの先端を染液に入れ、染料を吸い上げる様子を観察した。
 液面から、少し上までは黄色のまま染料が吸い上げられ、そこにすぐ固まった皮膜のようなものが吸い寄せられ、そこから上は青くなった染料が上がっていく。液面からずいぶん上まで染まったかのように見えるが,この青い部分はすでに酸化して染着能力がないので洗うと落ちてしまう。

 雪花絞り用にたたんで板締めした布を染液に半分ほど入れた時、外から見える折山を上がっていく染料は青く酸化していていいのですが、分厚くたたまれた布の内部で吸い上げられて拡がっていく染料は、酸化せず黄色のままなるべく上まであがっていくのが理想だ。しかしこのへんの見極めが難しい。

 またハイドロを足したり苛性ソーダを足したり前の余った染料を足したりしているうちに浴比が解らなくなってしまったが、いろいろ気がついたり確認できたことがある。

 下の2枚の雪花絞りは染めてから24時間ぐらい経過してから開いてみました。

201009091224     201009091558_2

201009091215_2     201009091558_4 長時間放置し過ぎでした。

 
 水分だけが抜けて染料が空気に触れてしまうと、染料が布に染着せず、染液の表面に出来る皮膜のように固まってしまい、洗うと落ちてざらざらの発色むらになる。

 上の雪花絞りは折りたたんだ三角形の頂点に近い、花芯のように見える模様の周りに発色むらが集中した。
 下の雪花絞りは、発色むらが全体にまばらにひろがっていたが、特に三角形のそれぞれの角の所やたたんだ時、外側になる部分に多いように様に思えた。

 左側の上下の写真は、染めて布を開く前の状態です。二つとも三角形の底辺から半分ぐらい染液に浸したときは、染料が三角形の頂点まで青くなって上がっていった。しかし青い所は洗うと落ちてしまい写真のようになった。

 どちらとも同じように見えますが、よく見ると上の方は藍に染まっているところと、白い所がきっかりと分かれている。

 下の方は藍から白に移り変わる部分がグラデーションになっています。ここだけ見ると下の方が良い染まり方をしているのではないかと思ったのですが、じっさいに布を開いてみると・・・・上の方が染料が内部までよく浸透していた。

 実は上の方がpH値が高い。pH試験紙で測ったところpH11.4ぐらいだった。これにハイドロ溶液を少しずつ足してみた。
 そこで気がついたのだが、最初透明だったハイドロ溶液がある時点を過ぎた時、染液に入った途端に白濁した。そして煙のように広がって消えた。驚いてここでハイドロを追加するのをやめた。
 染色結果を見るともう少しだけハイドロを足しても良かったんじゃないかと思う。

上の雪花絞りを染めた後、pH値を測って見ると、おや?pH試験紙が全然赤くならない。そんなに急に変ってしまうのだろうか?そこで苛性ソーダ溶液を20ccほど足してみた。しかしあまりpH値は変わらない。信じられないような気がして苛性ソーダ溶液をそれ以上追加するのをやめてしまった。

 そして今度はハイドロ溶液を追加してみた。するとやはり最初はハイドロ溶液が染液の中に入っても透明のままだった。一度染めると染液の中に泡も入るので、ハイドロの効力は衰えやすく、多めに追加した方がいいのではないかと思った。染液の様子を見ながら少しづつ追加していくと思ったより早くハイドロ溶液が白濁した。
 しかし先に染めた雪花絞りの、染料が吸い上げられていく折山の様子を見て、もう少しハイドロが多くてもよかったんじゃないかと思っていたので、白濁してもかまわずさらに追加した。どのくらいでやめたらよいのかよく解らなかったが、染液全体が濁ってしまう前にやめた。

 下の雪花絞りの染色結果はやはり苛性ソーダ不足だ。板締めの締め加減は上下とも同じぐらい、かなり強く締めている。したがって染料がなるべく内部まで浸透するようにするには、染液のpH値を上げた方がいい。pH11.4ぐらいだ。板の締め加減を緩めなくても、絞り染め独特の柔らかい雰囲気が出せる。

 染液の液面より上に吸い上げられていく染料の伸びをなるべく良くするにはハイドロをこまめに追加するのが良さそうだが、どのぐらいなのかいまいちよく解らない。浸透促進剤もどのぐらい影響しているのかいまのところぜんぜんわからない。

 もう一つ解決しなければならない今一番大きな問題は、染色後の酸化発色だ。
 いくら長時間待っても、このままでは分厚くたたまれた布の内部までは決して酸化しないで黄色いままだということがよくわかった。青くはならない。脱水機にかけるとだんだん中まで青くなってくるが、圧力の調整が思いどうりにならないので、あまりうまくいかない。

 そうだsign01クランプを使ってみたらどうだろう。だけど浴衣生地一反分でも使えるような大きなクランプはあるだろうか?

 そこでネット通販を見てみた。あったあったhappy01これならきっとうまくいく。板で締められた 濡れた状態の布に、さらに圧力をかけていけば空気が抜けて折りたたまれた布どうしが完全に密着する。板を外してもぜんぜんばらけなくなるはずだ。そして効率よく中まで酸化するだろう。今度こそ成功してほしい。

だけどその前に、失敗を重ねて散乱してしまったどうしようもない雪花絞りの山、これを脱色してもう一度たたみ直さなくてはならない。

 

 

 

2010年8月25日 (水)

雪花絞りの実験7

  インジゴピュア原液500cc

  • インジゴピュア 8g
  • ハイドロサルファイトコンク 13g
  • 苛性ソーダ溶液 130cc

 前回(雪花絞りの実験6)では源液と同量の湯で薄めて染浴としたが、やはりもう少し薄くしてもいいのではないかと思い原液を500cc作り、3倍に薄めた。(湯1リットル)

 それに苛性ソーダ溶液にハイドロを加えて作った調整液

 (苛性ソーダ溶液100ccに対してハイドロ10g) この調整液を20cc加えて見た。

  この染液で染めてみた。液面より上に吸い上げられていく染料が、折山を青緑色になって上がっていったので、調子よさそうに思ったが、染色結果はおもわしくなかった。

 (実験6)では液面より上に上がっていく染料が青くなっていたので、もう少しハイドロと苛性ソーダの量を多くしたほうが良いのではないかと思ったのだが、調整液20ccでは多すぎたか?

  三角形の底辺を染液につける方の雪花絞りは、染料がにじんでしまってことごとく失敗した。weep三角形の頂点をつける方の雪花絞りは何とか染まっていた。

201008241902_3 201008251439_2

 2回続けて染色したら同じように染まっていた。

 花形の中に出来ている境目のような濃淡はどうして出来たのだらう?これは出来るときと出来ない時がある。

 「雪花絞りの実験2」の2番目の画像の雪花絞りはこの境目がもっとくっきりと鮮明に現れている。苛性ソーダとハイドロが多めのときに出来るのだろうか?

 良く分からないことが多すぎてなかなか偶然から抜け出せない。昔の雪花絞りの再現どころか、自分で染めた雪花絞りの再現さえ思うようにはならない。

 前回までは原液を1リットルづつ作っていたが、今回から500ccづつこまめに作ることにした。乾いた布を染浴に浸すたびに泡が入り、そのことも、浴比を変化させる原因になっているような気がする。 

 板の締め加減も基本的にきつめでよいが、極端にきつすぎるとやはり染料が入れなくなるようだ。この微妙な感覚は締められた布を手で触って確かめながら覚えていくしかない。

 雪花絞りの要はやはり染浴の状態にあるのではないかと思う。これからもっときちんとデーターを取っていかないと。

 

   

2010年8月 8日 (日)

雪花絞りの実験6

 インジゴピュア原液1リットルを今回は2倍に薄め、50℃前後で再び正三角形のパターンの雪花絞りを染めました。

  • インジゴピュア 15g
  • 苛性ソーダ液 250cc
  • ハイドロサルファイト 25g

    この原液を2倍に薄めて50℃前後で染色した雪花絞り

    Test002_2      201008071848_2   

  今回は、板で締めたまま外から見える折山の部分を完全に酸化するまで洗ってから、5時間ぐらい放置し、脱水機にかけた。やはり洗ってからすぐに脱水機にかけてしまうと、模様がにじんで汚くなるようだ。

 染料の吸い上げは良好に見えたが、染液面より上に吸い上げられた染料が染着する前に酸化して青くなってしまい、洗うとほとんど落ちてしまった。ハイドロの不足か?

 もっと浸透を良くするにはハイドロを足したほうがよさそうだが、ハイドロと苛性ソーダのバランスが崩れると染まりが極端に悪くなった。そこで苛性ソーダとハイドロの混合液を作ることにした。

苛性ソーダ液にハイドロサルファイトを加えた溶液

 水100ccに対して 苛性ソーダ5g
              ハイドロサルファイト10g

 この混合液をどのくらい加えるのが良いだらうか? 次回はこの点を特に突き止めたいと思います。

2010年7月10日 (土)

雪花絞りの実験5

 有松絞り祭りが終わってから、たたみためておいた晒しを久々に染めました。
 
「雪花絞りの実験3」のときより、全体的に板を強く締めてみました。生地が長尺になると、染色後に洗う時、たこ糸がゆるみやすくなって安定しないのと、雪花の模様をよりシャープに染められるのではないかと思ったからです。

 染浴の浴比も少し変えてみました。

インジゴピュア原液1リットルの建て方

  • インジゴピュア 15g
  • 苛性ソーダ液 250cc
  • ハイドロサルファイト 25g
  • 最後に湯を加えて全体が1リットルになるようにして、液の表面をラップで覆う。

 これに、原液の1.5倍の湯にハイドロサルファイト少量溶いたもと、ロート油少々を加えて染浴とした。

 雪花絞りの板締めは、強く締めすぎると染料の浸透が悪くなるのではないかと思っていましたが、染浴の状態によってはそうでもなっかた。強く締めたほうが余分な染料を吸い上げる量が少なくて効率が良くなるようだ。

 そこまでは良かったのだが、染浴の状態が染色結果に及ぼす影響はかなり微妙で浸染よりずっと調整がむずかしい。

 いままでの雪花絞りの実験では、たびたび二重映しの雪花絞りが出来たことがあった。これはどうもハイドロと苛性ソーダの不足で、染料が吸い上げられている途中で酸化してしまって染着する力が弱くなっていることから起きる現象のようだ。

 それから洗い方の問題もまだよく解らないことがある。

 板で締めたままの状態で水中であまりジャブジャブ洗いすぎると染料が流れて薄くなってしまうようだ。

 はやく酸化させようと思って板で締めた状態のままタオルで水分を拭き取ってから布を水中で開いてみたら、空気酸化した時と同じようなまだらの発色むらが出来てしまった。

 板で締めた状態のまま表面の折山がすっかり酸化したら、染まっていない三角形の頂点を上にしてしばらく放置し、自然に水分が落ちていくのを待つのが良いようだ。

 数時間経過して、水分がかなり抜けてから軽く脱水機にかけ、板をはずしてみたら、中まですっかり酸化して青くなっていた。このやり方がベストかも。

 以前脱水機にかけたら模様がにじんでつぶれたようになってしまった事があったが、あれは板の締め方が弱かったからか、それとも染めてから脱水機にかけるまでの時間が少なすぎたからか?

 あれから懲りて脱水機は使わずに作業していたが、充分水分を落としてからなら大丈夫なようだ。

 

Photo 今回染めた雪花絞り 染料が流れて少し薄くなってしまったようです。

 今回は失敗も多く一歩進んでは二歩下がるという感じだった。失敗も成功も原因が分からないといつまでも偶然のまま終わってしまう。少しでも安定した雪花絞りを目指して実験を継続していくしかない。

2010年5月19日 (水)

続雪花絞りの実験4

04515_2  

 

 この雪花絞りはすべて、水を吸わせずに、最初から染液に半分ほど沈めて染めました。

 

51503_3 

51502 51501

 

 新しく建てたインジゴピュアで染めたので、前回の「雪花絞りの実験4」の2点の雪花絞りより、染液のアルカリ濃度が高くなっています。

 いちばん下の左の雪花絞りが最初に染めたもので、染液のアルカリ濃度が高く、色が少し薄くなってしまったと思ったので湯を足しました。

 他の3点の方が湯を足した分だけ染液が薄くなっているのですが、アルカリ濃度も薄まっているので、藍の色はかえって濃くなっています。

  この3点は、少しづつ畳んで締めた三角形の布を、染液に浸す深さやスピードを変えてみまそた。

 下の右と2番目は三角形の半分ぐらいまで染液に沈めましたが、下の右側方が沈める速度がはやかったと思います。 1番上は半分よりもう少し深く染液に浸し、沈める速度は早めにしました。

 
 

 今回の「雪花絞りの実験4」では、染液のアルカリ濃度が高い方が、染料の浸透が良く、白場の少ない雪花絞りが出来るのではないかという事に気がつきました。 しかしアルカリ濃度が高いと染料を濃くしても、ほとんど流れてしまいなかなか濃くならない上に、酸化に時間がかかり発色むらが出来やすい。どうしたら良いのだろうか?

 「雪花絞りの実験3」では少量の水を吸わせてから染液に浸し、「雪花絞りの実験4」では最初から染液に浸して染めてみました。
 どちらかというと水を吸わせてから染液に浸すほうが藍の濃淡の幅がひろがって面白みがあるような気もするのですが、染色結果からみて、たぶん昭和のおしめの雪花絞りなどは、最初から水を吸わせずに染液に浸すほうが一般的なんじゃないだろうか。

 京都書院 「日本の絞り」の図版の、あのあこがれの雪花絞りは普通のおしめの雪花絞りとはぜんぜんグレードが違う。どうしたらあんなにきれいに染まるのだろう。今回もあの雪花絞りには近づけなかった。

 

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フォト

せみのはねの雪花絞り

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     染めるたびに少しづつ違ってしまって狙った通りに染めるのが難しい雪花絞り。 いつか理想の雪花絞りを染めることを夢見て、雪花絞りの染色の記録を撮り続けています。

天然染料、草木染め

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