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2011年8月

2011年8月22日 (月)

長尺の雪花絞り 染色準備

201108211518 正三角形のパターンにたたんで板で締めた染色前の浴衣生地と染色容器

 左から 5列屏風だたみの浴衣生地1反(13m)と染色容器、 30cm物差し、 6列屏風だたみの浴衣生地1/2反、 4列屏風だたみ浴衣生地1反、 クランプ

 浴衣生地を1反分たたんでいくと、細長い三角柱になる。雪花絞りを染めるためには、この細長い三角柱の形に合った細長い染色容器が必要だ。小柄の雪花絞りほど三角柱が細く長くなってしまうので、1反分染めるのはたいへんだ。

 写真の染色容器の内径は14cm×50cm 5列屏風だたみ1反分では、40cm幅の浴衣生地で、正三角形の1辺が9cm、三角柱のたかさが、37,5cm、この容器で染めるのにちょうど良い。

 6列屏風だたみの生地は1反分たたんでしまうと長くなりすぎて、この容器に入るかどうか微妙だ。
 正三角形の1辺が7.5cm、1/2反でも三角柱の高さが26cm。今のところ6列屏風だたみは1反の半分で染めている。

 それともう一つ、三角柱が長くなりすぎると困った問題がある。
 染料を吸い上げて重くなった三角柱は、重みで中の方がたるんで下がってきてしまうのだ。
 染めた生地を開いてみると、両端だけ白場が多く、中の方と染まり方が違っているという失敗をすることがある。これが原因なのだろうか?

 ステンレスの細長い水切りのようなもので支え、水切りごと染液の中に沈めることが出来れば、もう少しやりやすくなるかもしれない。
 染色中のたるみを防ぐため、相当糸をきつく締めなくてはならない。

 4列屏風だたみの生地は正三角形の1辺が11.5cm 三角柱の高さが25.5cm、これだとあまり細長くならず、安定して染められる。ただし大柄になるので、濃淡の幅が美しく出せないと、つまらない染まり方になってしまう。

 クランプは染色前に板を締める為に使うのではなく、染色後布の水気を絞るために使う。染色後の水洗いでは、なるべく早く酸化させたいからだ。
 クランプで、染料を吸い上げた三角柱を形が崩れないように少しずつ慎重に締めあげて、余分な水分や染料を落としてしまう。すると三角柱がさらにちぢまって糸が自然にゆるみ、簡単に糸を外すことが出来る。
 この段階で少し時間をおき、布の三角柱の表面が完全に酸化して青くなるのを待つ。布の三角柱はクランプに圧迫されて木材のように硬くなっている。

 しばらくしてからそっとクランプを緩め板を外す。さらに形を崩さないで、そのまま脱水機にかけてしまって大丈夫だった。こうするとかなり中まで酸化して、後の水洗いが楽になる。

 染色後の水洗いでは、なるべく早く布を拡げた方が良い。そのため長尺ともなると、なるべく大きな洗い場が欲しい。雪花絞りを1反染めるなら最低浴槽ぐらいの洗い場が必要ではないだろうか?

 私は今のところこうやって雪花絞りを染めています。

 今一番解決したい問題は、長尺を染めるようになってから、3メートル前後で染めていた時より模様の出方が硬い感じになってしまったということです。あの頃の染め上がりが再現できなくなってしまっています。糸の締め方がきつくなったということも原因かもしれないけれど、他に解決の方法はないだろうか? 

2011年8月16日 (火)

雪花絞りの暖簾

201108031407  雪花絞りの暖簾 201108031427_2

 今年は主に、昨年末織り元からまとめて仕入れたコーマ綿の浴衣生地を雪花絞りの染色に使っています。
 シルケット加工をお願いしてしまったのがあだになって布が硬くなり、もう一度自分で晒し直さないと浸透が悪くて、雪花絞りがうまくいかなくなってしまいました。

 しかし生地の質自体は去年主に染めていたものよりずっと良いようです。

 去年染めていた生地は染めると耳がベロベロに伸びてしまって、アイロンをかけてもどうにもならず困ってしまいましたが、今年の生地はとてもきれいです。
 晒し直してもあまり生地がでこぼこにならず耳がしっかりしているし、コーマ綿だけのことはあって適度な透明感があります。

 去年の生地でのれんを作ってみた時は、生地がでこぼこなのをどうすることもできず、とても貧相な感じになってしまったのであきらめました。
 今年染めているコーマ綿の浴衣生地は耳がしっかりしていて適度な張りがあるので、再びのれんにチャレンジしてみました。
 柄あわせもぴったりきまり、これならのれんになると思いました。

 今のところ6列屏風だたみの正三角形のパターンの小柄の雪花絞りばかりなのですが、のれんはもっと大柄に染めてみたい。

 初めて六本木ラフォーレで見た昭和初期の雪花絞りの浴衣は4列屏風だたみ。白場が極端に少なく、藍の濃淡がとても幅広くて、ものすごく細くて繊細な白い線が流麗な曲線を描いているのが印象的だった。あんな雪花絞りはあの時以来見たことがない。現代の職人の雪花絞りにもない。あの雪花絞りにあこがれて始めてみたのだけれど、いまだとても遠く及ばない。

 あの雪花絞りのような染めの暖簾をと今でも夢想しているけれど、全然違う染めばかり出来てしまい、それはそれでいいかと脱線しながら、半ばあきらめ、それでもやはりあの雪花絞りが忘れられないのです。
 

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フォト

せみのはねの雪花絞り

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     染めるたびに少しづつ違ってしまって狙った通りに染めるのが難しい雪花絞り。 いつか理想の雪花絞りを染めることを夢見て、雪花絞りの染色の記録を撮り続けています。

天然染料、草木染め

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