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2010年9月

2010年9月22日 (水)

雪花絞りの実験9

201009191113 板締め絞りに使っていた小さいクランプがあったのを思い出して、これを使って小品の雪花絞りを試してみることにした。

 5列屏風だたみなら晒し2.5mまでこのクランプで絞ることが出来た。

 相当硬く板締めしたつもりだったが、染液を吸いこんで濡れた布はクランプで圧力をかけるとさらに1.5cmぐらい縮まった。これで水分を絞ることが出来た。

 クランプを外してタコ糸をほどき、板をはずしてみると・・・まだ染料は完全には酸化していなかった。

 しかし空気に触れるとどんどん青くなっていった。水をじゃぶじゃぶ流しながら洗った。水中で酸化するのは比較的早く、流れ出てしまう染料も少なくなったようだ。

 やはりクランプは使った方が良い。今まで有ったのに使わなかったのはうかつだった。

 けれども、染めてから布を開いて酸化発色するまでの時間を、劇的に短縮できたというほどではない。やはり3時間から5時間ぐらいは、水洗いを繰り返しながら折山が完全に発色するのを待つ。クランプで絞るのはそれからだ。

 せっかちにクランプでどんどん絞って強引に酸化させたものは、極端に発色が悪くなり、汚い発色むらが出来たり模様がにじんでしまったりした。

 長時間放置し過ぎてもだめなのは雪花絞りの実験8で確認したとおりだ。雪花絞りは染めた後の作業の方が大変だ。

201009221524                          けっきょくいつもと同じような染め上がりだ。

 もっと白場の少ない幻想的な雪花絞りを目指しているのに思いどりにならない。最初のころに染めていた雪花絞りで、最近なぜか同じように染められなくなってしまったのもある

 板の締め加減の問題もあるかもしれない。最初のころよりずいぶん要領よくきつく締められるようになった。今の板の締め加減を一定に保って染浴の状態を調整してみよう。この染浴の状態の見極めがいちばんむずかしい。

2010年9月10日 (金)

雪花絞りの実験8

 インジゴピュア原液500cc

  • インジゴピュア 10g
  • ハイドロサルファイトコンク13g
  • 苛性ソーダ溶液 130cc

 今回はこの原液500ccを1リットルの湯で薄めて雪花絞りの実験をしました。

 「実験7」で苛性ソーダとハイドロの混合液を加えて失敗したので、苛性ソーダ液とハイドロは別々に様子を見ながら加えることにした。

 ハイドロも粉末のまま染液に直接入れるのは溶かすのがめんどうなので、あらかじめ100ccの水に10gのハイドロを溶かしておく。このハイドロ溶液はガスが発生しているような嫌な刺激臭がしたのでふたつきの容器に入れた。

 染液の状態をどう見極めたらよいのかいまだによく解らないのですが、細く裂いた晒しの先端を染液に入れ、染料を吸い上げる様子を観察した。
 液面から、少し上までは黄色のまま染料が吸い上げられ、そこにすぐ固まった皮膜のようなものが吸い寄せられ、そこから上は青くなった染料が上がっていく。液面からずいぶん上まで染まったかのように見えるが,この青い部分はすでに酸化して染着能力がないので洗うと落ちてしまう。

 雪花絞り用にたたんで板締めした布を染液に半分ほど入れた時、外から見える折山を上がっていく染料は青く酸化していていいのですが、分厚くたたまれた布の内部で吸い上げられて拡がっていく染料は、酸化せず黄色のままなるべく上まであがっていくのが理想だ。しかしこのへんの見極めが難しい。

 またハイドロを足したり苛性ソーダを足したり前の余った染料を足したりしているうちに浴比が解らなくなってしまったが、いろいろ気がついたり確認できたことがある。

 下の2枚の雪花絞りは染めてから24時間ぐらい経過してから開いてみました。

201009091224     201009091558_2

201009091215_2     201009091558_4 長時間放置し過ぎでした。

 
 水分だけが抜けて染料が空気に触れてしまうと、染料が布に染着せず、染液の表面に出来る皮膜のように固まってしまい、洗うと落ちてざらざらの発色むらになる。

 上の雪花絞りは折りたたんだ三角形の頂点に近い、花芯のように見える模様の周りに発色むらが集中した。
 下の雪花絞りは、発色むらが全体にまばらにひろがっていたが、特に三角形のそれぞれの角の所やたたんだ時、外側になる部分に多いように様に思えた。

 左側の上下の写真は、染めて布を開く前の状態です。二つとも三角形の底辺から半分ぐらい染液に浸したときは、染料が三角形の頂点まで青くなって上がっていった。しかし青い所は洗うと落ちてしまい写真のようになった。

 どちらとも同じように見えますが、よく見ると上の方は藍に染まっているところと、白い所がきっかりと分かれている。

 下の方は藍から白に移り変わる部分がグラデーションになっています。ここだけ見ると下の方が良い染まり方をしているのではないかと思ったのですが、じっさいに布を開いてみると・・・・上の方が染料が内部までよく浸透していた。

 実は上の方がpH値が高い。pH試験紙で測ったところpH11.4ぐらいだった。これにハイドロ溶液を少しずつ足してみた。
 そこで気がついたのだが、最初透明だったハイドロ溶液がある時点を過ぎた時、染液に入った途端に白濁した。そして煙のように広がって消えた。驚いてここでハイドロを追加するのをやめた。
 染色結果を見るともう少しだけハイドロを足しても良かったんじゃないかと思う。

上の雪花絞りを染めた後、pH値を測って見ると、おや?pH試験紙が全然赤くならない。そんなに急に変ってしまうのだろうか?そこで苛性ソーダ溶液を20ccほど足してみた。しかしあまりpH値は変わらない。信じられないような気がして苛性ソーダ溶液をそれ以上追加するのをやめてしまった。

 そして今度はハイドロ溶液を追加してみた。するとやはり最初はハイドロ溶液が染液の中に入っても透明のままだった。一度染めると染液の中に泡も入るので、ハイドロの効力は衰えやすく、多めに追加した方がいいのではないかと思った。染液の様子を見ながら少しづつ追加していくと思ったより早くハイドロ溶液が白濁した。
 しかし先に染めた雪花絞りの、染料が吸い上げられていく折山の様子を見て、もう少しハイドロが多くてもよかったんじゃないかと思っていたので、白濁してもかまわずさらに追加した。どのくらいでやめたらよいのかよく解らなかったが、染液全体が濁ってしまう前にやめた。

 下の雪花絞りの染色結果はやはり苛性ソーダ不足だ。板締めの締め加減は上下とも同じぐらい、かなり強く締めている。したがって染料がなるべく内部まで浸透するようにするには、染液のpH値を上げた方がいい。pH11.4ぐらいだ。板の締め加減を緩めなくても、絞り染め独特の柔らかい雰囲気が出せる。

 染液の液面より上に吸い上げられていく染料の伸びをなるべく良くするにはハイドロをこまめに追加するのが良さそうだが、どのぐらいなのかいまいちよく解らない。浸透促進剤もどのぐらい影響しているのかいまのところぜんぜんわからない。

 もう一つ解決しなければならない今一番大きな問題は、染色後の酸化発色だ。
 いくら長時間待っても、このままでは分厚くたたまれた布の内部までは決して酸化しないで黄色いままだということがよくわかった。青くはならない。脱水機にかけるとだんだん中まで青くなってくるが、圧力の調整が思いどうりにならないので、あまりうまくいかない。

 そうだsign01クランプを使ってみたらどうだろう。だけど浴衣生地一反分でも使えるような大きなクランプはあるだろうか?

 そこでネット通販を見てみた。あったあったhappy01これならきっとうまくいく。板で締められた 濡れた状態の布に、さらに圧力をかけていけば空気が抜けて折りたたまれた布どうしが完全に密着する。板を外してもぜんぜんばらけなくなるはずだ。そして効率よく中まで酸化するだろう。今度こそ成功してほしい。

だけどその前に、失敗を重ねて散乱してしまったどうしようもない雪花絞りの山、これを脱色してもう一度たたみ直さなくてはならない。

 

 

 

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せみのはねの雪花絞り

  • Dsc_45141_2
     染めるたびに少しづつ違ってしまって狙った通りに染めるのが難しい雪花絞り。 いつか理想の雪花絞りを染めることを夢見て、雪花絞りの染色の記録を撮り続けています。

天然染料、草木染め

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