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2010年2月 2日 (火)

雪花絞りの実験 1

これは失敗なのですが,偶然雪の結晶のように染まりました。

Photo_3  雪花絞りはいく重にも折りたたんだ生地に染料を吸い上げさせるので、畳んだままではなかなか中まで酸化しません。試しに一晩畳んだまま放置してみました。
 
翌日開いて見ると、さすがになかまで酸化して青くなっていました。しかし、なかなか酸化しなかった染料がすこし流れてにじんだりしたのだろうか?まだらになって白く抜けてしまったところが雪の結晶のようにも見えます。折り山の内側の部分も白く抜けていました。
 
 あまり早く開いてしまうと,染料が流れて薄くなってしまうし、,時間が長すぎても良くないようです。
 

Photo_2

  こちらは発色むらが出来てしまいました。この発色むらの原因がいままでわからなかったのですが、やっとわかりました。

 折りたたんで板で締め、染料を吸い上げさせてから、絞るべきか絞らないべきか?てぬぐいサイズのときは無意識に絞ってしまっていましたが、この段階では決して絞ってはいけなかったのです。絞ったほうが早く酸化はするのですが、模様がにじんでしまいます。

 その上、板と生地の間にすきまが出来,糸がゆるんでしまいます。そこに空気が入ると、布にたっぷり含まれた染料が酸化して被膜を作ってしまい,染着することなく固まってしまいます。これがまだらの発色むらの原因でした。

  

Photo_5

 三角形の頂点だけを染料につける雪花絞りです。

 こちらの方が要素が単純で失敗が少ない。わりと藍の濃淡がきれいに出たと思います。やはり染めるときのタイミングだけでなく、洗い方,酸化させる過程も重要な要素でした。
 染料につけた三角形の頂点の部分がつねに下になるように注意しながら洗います。

 外側から見える折り山の部分が完全に酸化して青くなったら、染料につけた頂点の部分が下になるように固定し、一時間ぐらい染料が自然に落ちるのを待ち,酢水で中和します.。

 もう一度たたんだまま水洗いして板をはずし、たっぷり流れる水の中で,白場を汚さないように注意しながら、布を開いていきます。中のほうは開いた時、まだ完全に酸化していませんが、水中で洗いながら酸化させます。
 桜の花びらのような形がわりときれいに出たので、地色を茜と柿渋で染め重ねました。

Sakurasekka_yoko_2 
  こちらも三角形の頂点だけを染液につける雪花絞りです。上の茜地の雪花絞りより水をたくさん吸い上げさせてから,三角形の頂点を染液に入れました。だいたい同じような感じではありますが、花形の中心が少し広がった感じです。

 上の茜地の雪花絞りより折り山の線が白く抜けてしまっているのがちょっと気に入らないのですが、この原因は酢水の中に長時間放置してしまったからだと思われます。
 酢水の中なら早く酸化してくれるだろうと思ったのですが、やはり染料が水中に少し流れてしまって,部分的に藍の色が薄くなっているところも有りました。
 
つまり空気中でも水の中でも、長時間放置するのは良くない。空気酸化と水洗いは交互に繰り返した方が、きれいに発色するということが解りました。
 .と言うわけで、雪花絞りは,染めた後のほうが時間がかかるし、細心の注意が必要で気が抜けないのだ。

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せみのはねの雪花絞り

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     染めるたびに少しづつ違ってしまって狙った通りに染めるのが難しい雪花絞り。 いつか理想の雪花絞りを染めることを夢見て、雪花絞りの染色の記録を撮り続けています。

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